初めてのガリガリファイヤー!

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」

 

初めての一人暮らしは、オーストラリアで現地の看護婦ナンシーさんとの2人暮らしだった。

自宅から出たことがなく、自炊も洗濯もしたことのない私の初めての海外暮らし。

 

その家は、新聞に載っている”ルームメイト募集”から応募して決めた。

幸い日本人は行儀が良いと思われていたようで、希望後すぐに決まった。

2DKで、自分の部屋を一部屋もらうことが出来た。

真っ白いソファーにおしゃれな食器。

清潔感のある部屋だった。

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そこでの忘れられない失敗3連発

その1

フィッシュ&チップスや中華の外食に飽きた私はお米を食べたくなりました。

炊飯ジャーはありません。

薄っすら記憶に残っている、”お鍋でお米を炊く”ことにしました。

初めてのお鍋でのお米炊きです。

とぅるるっとぅっぅとぅとぅっとぅとぅ

(3分クッキングのようにしようと思ったけれど音痴が出てしまいました。)

 

まず大きめのお鍋にお米をギリギリまでいれます。

それからお水もギリギリまで入れます。

火をつけます。

グツグツしてきたら早速お水が溢れますので、少しお水を捨てましょう。

しばらく蓋をして置きます。

焦げ臭い香りがしてきましたね。

ふたを開けます。

上側は生米のままです。

頑張って深鍋の下から混ぜてみてください。

下まで届きません。

出来上がりです。

 

帰ってきたナンシーはこれを見て「日本人はそういう食べ方をするの?」と聞いてきました。

「うん、そうだよ」と答えながら(若気の至り)、上側をすくい食べてみます。

見た目が入れたときのままなので、それはそのまま生米です。

でもとりあえず口に入れてみます。

ガリガリしてます。それは生米です。

全部タッパーに移し替え冷蔵庫に入れ、数日間に分けお水を入れてふやかしたりしながら完食します。

美味しくいただけました。

  

その2

洗濯をしました。

 洗えたけれど、いつも乾燥が甘い洗濯機です。

まだビショビショです。

早く乾かしたいなーと思い、ドライヤーの先端に靴下をすっぽりかぶせ最強風でオン。

ブワブワブワ~~と靴下の中に空気が入り、鯉のぼりのように靴下が動きます。

わーーー、楽しいーーー、なんて思ったのもつかの間です。

なんか焦げ臭い?ん?煙?

ブワッツ、大量の煙と

ファイヤー!!!

慌ててドライヤーを止めました。

幸い?付属のコンセントが部分が溶けただけで、大事にはならなかったがかなり焦りました。

電力の強さに完敗です。

 

その3

お腹がすいた私はレンジでチンをするため、アルミホイルで包まれたフィッシュ&チップスをチン。

チン・・・数秒で・・・

ファイヤーーーーー!!

アルミホイルをチンしちゃいけない、という事を学びました。

レンジはその後ひたすら「no working」のメッセージを流し続けました。

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ほかにも真っ白いソファーに濡れたタオルを置きっぱなしにして水染みを作ってとれなくなったり(水で染みが出来るなんて・・・)、綺麗なお皿を割ったり・・。

いろいろな経験とともに大人の階段を小走りで登り、その瞬間瞬間に巻き込まれたナンシーには感謝してもしきれない。

 

他にも記憶に残っていることは、いろいろな人に助けていただいたことばかりだ。

私も誰かの記憶に残れるように、小さなことからコツコツと。

頑張りましょうー。